CSR REPORT 2021
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※1 自動化・ロボット化の推進…p.23参照※2 三ない活動…p.26参照172『極東開発グループ SDGs宣言』を制定してから2年が経ちました。それ以前からSDGsについては経営の中でも取り入れていましたが、従業員の意識はどのように変化してきましたか。社内外のあちこちでSDGsの文字やアイコンを見かけるようになりました。社会全般にSDGsのシンプルな目的が浸透してきたのに合わせて、当社グループの従業員にもその考え方が定着してきたように思います。特装事業部は「建設」「物流・省力」「環境」の3分野に関わる特装車を製造販売しており、いずれもお客様のニーズに合わせたオーダーメイドの製品づくりを基本としています。また社会インフラや環境・衛生などのSDGsのゴールに直接貢献できる製品も多いため、グループ全体で製品開発の段階から最終的にお客様に納める製品の形となるまで、「社会への貢献・持続可能性の維持」への意識をより高めて、ものづくりに取り組んで参りたいと考えています。ものづくりや製品使用において、CO2排出量の削減は大きな課題です。特装車事業にはどのような影響があるのでしょうか。乗用車だけでなくトラックにおいても、CO2排出削減は今後の必須課題です。現段階での電気自動車(EV)や燃料電池自動車(FCV)などの次世代トラックでは走行することそのものに主眼が置かれています。そのため、架装重量や架装スペースにおける制約が大きくなり、その解決が当社グループの製品開発の命題となるでしょう。またサービス業務においても新たな知識が必要となるなど、様々な局面で乗り越えなければならないハードルが数多く存在すると思います。また一方、当社グループのものづくりの過程においても、作業工程の自動化・ロボット化※1や「三ない活動※2」(不良品を作らない、流さない、受け取らない)の推進によるムダ減らしなど、CO2排出削減につながる様々な活動に取り組んでいます。業界全体で共通の認識を持ち、今後も協業しながら積極的にCO2排出削減の対応をすすめて参ります。日本国内においては、「脱炭素」と同時に少子高齢化に伴う働き手不足が大きな問題となっています。この問題に特装事業部はどのように向き合っていくのですか。ドライバーの高齢化はすでに大きな社会問題となっています。一方、ネット通販の普及などによって小口荷物の取り扱いは年々増加傾向にあり、トラック業界全体でのドライバー不足は当面続くと考えられます。そんな中、輸送の効率化をすすめる上で当社グループの日本トレクスが手掛けるトレーラの技術は、今後益々注目されると思っています。ダンプトレーラはじめ様々な特装車においてグループ間で機能的な融合(フュージョン)をすすめ、時代のニーズに対応して参りたいと考えます。車両を大型化することで輸送効率の向上につなげていくわけですね。それ以外にはどのような解決策があるのでしょうか。トラック業界でも、今は当たり前のように女性ドライバーの姿を見るようになりました。また、高齢でも現役で活躍されている方も数多くいらっしゃいます。このような状況の中、人によって製品の使いやすさに格差があってはなりません。誰にとっても安全・安心に使っていただける製品(ユニバーサルデザインを取り入れた製品)を提供し続けることが、当社グループの製品の信頼を築くと同時に、業界全体の活性化にもつながると考えています。製品やユーザーの多様化だけでなく従業員の多様化もすすんでいます。たくさんの人が働く工場において、ダイバーシティに関してはどのように取り組まれているのでしょうか。国内の製造業に共通する人手不足を反映してか、最近は様々な経歴の方が私たちの職場で作業をされています。また、ものづくりにおいて一番大切なのは、働く人の安全と健康。これに尽きます。労働災害や熱中症を防ぐための作業環境改善をすすめ、誰もが快適に使用できる保護具や作業着を採用するなど、ダイバーシティに対応した職場環境づくりを推進しています。一人ひとりが自分らしく能力を発揮できる、ものづくり企業であるために、これからもグループ全体のシナジー効果を発揮することによって、社会に貢献し続けたいと思います。ビジョン・成長戦略 │ 【特集】 VOICE特装車事業特装車事業とSDGsはとっても身近2-3 【特集】 VOICE

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