技術本部 開発部 海外技術課
福西 政樹 2013年入社
私は幼い頃からはたらく車が好きで、将来は車関連の仕事に就きたいと考えていました。当初は自動車メーカーにも興味を抱いていましたが、高専在学中に先生から極東開発工業を紹介されたことで、特装車メーカーという新たな可能性に出会ったのです。架装物に興味を持っていた時期だったので、そうした設計にも携われる環境に強く惹かれました。また、極東開発工業は他メーカーと比べて幅広いラインナップを展開していたことも、魅力を感じた点の一つです。事業内容を知れば知るほど自分の目指す方向性と合致していると確信し、入社を決めました。入社後は三木工場でゴミ収集車の設計を担当し、今では海外技術課に所属して、様々な製品の開発に携わる機会を得ています。
現在手がけているのは、ODA(政府開発援助)向けの輸出専用機械式ゴミ収集車の開発です。途上国では修理用の部品が手に入りにくく、パッキン1つの故障で車両が使えなくなってしまうことも珍しくありません。そこで、できるだけシンプルで壊れにくい設計を目指しました。
特にこだわったのは、新開発反転装置に採用した3つの動きを1本のシリンダーで実現する機構です。他社製品は複数のシリンダーを使用するのが一般的ですが、それでは部品数が増えてしまい、故障のリスクが上がってしまいます。この課題を解決するために機構を検討し、ミニチュアモデルで何度も動作確認を重ねて、試作機が想定通りに動いた時は大きな達成感がありました。これまでの市場にはなかった機構を実現できたことに、技術者としての手応えを感じています。
海外技術課の魅力は、様々な製品の開発に携われることです。私は2019年に現在の部署に異動してから、マイニング用ダンプトラックやミキサー車など、多様な製品の開発を経験させてもらいました。また、インドネシアや台湾など海外にも出張する機会もあり、現地の風景や文化に触れながら仕事ができるのも魅力の一つです。
製品によって求められる性能は異なりますが、日本のものづくりの細かい性能へのこだわりは海外でも高く評価されています。そうした期待に応えるべく、これからも幅広い製品に関わりながら、世界が抱える課題に挑戦し続けていきます。そして世界中で活躍する製品づくりを通じて、技術者としてさらに成長していきたいです。